もっと喜ばれることをしよう

現在実家に帰ってきています。

私は恥ずかしながら母親から「としちゃん」と
呼ばれています。

おじさんになった今でもです。

それは今でも母が私のことを
子どもだと思っていることのあらわれであり

頼りなさのあらわれでもあると同時に

わが子としての可愛さのあらわれであると
感じている次第です。

小学生のころ、授業参観があり
母が学校にくるといやでした。

みんながそばにいるのに
「としちゃん!」と呼ぶのです。

低学年のときは気になりませんでしたが
高学年になるとさすがに恥ずかしいですね。

妹にもからかわれました。


先日、誕生日の話になりました。
今年は妹が母に高価なメガネを
プレゼントしたとのことです。

毎年妹は母にプレゼントをしているようですが
私はめったに実家には帰って来ないので
ほとんどプレゼントはしていません。

自分のことがとても恥ずかしくなりました。
この時点で人間的に妹にも負けています。

でも母は言うのです。

「としちゃんは、昔、誕生日にお母さんの大好きな
五木ひろしのレコードをくれたんだよね」

何十年も前の話です。

正直言って私も忘れていました。

たぶんはじめて母に誕生日のプレゼントを
したときのことだと思います。

いつも私の言ったことをすぐに忘れてしまう母が
何十年も前のことを覚えていてくれたのです。

私は衝撃でした。

人間って嫌なことはずっと覚えていて
うれしかったことなんてすぐ忘れてしまう、

からしてもらったことなど
すぐに忘れてしまう生き物なんだ・・・

そういうふうに今まで思っていました。

でもうれしかったことって
いつまでもおぼえているものなんですね。

私が母からもらったいろいろなもの
(形のあるもの、ないものさまざまありますが)

まだまったく返していません。

これからいくつお返しできるかわかりませんが
少しずつでもいいから返していこうと思います。

また同時に

私に関わるすべての人に
少しでもいいから喜ばれることをしていき
今まで受けた恩恵のおかえしができればと
思っています。