情報化社会の中に生きているみっちーです。
むかし、私の職場にMさんという人がいて、やたらといろんな話題をみんなに提供していた。時事問題から雑学まで、幅広い知識だったように思う。
ところが、私はそれが好きではなかった。新聞やワイドショーの内容そのままだったからだ。
本人はその気がないのかもしれないが、「自分はいろんなこと知ってるんだぞ」みたいに見えていい加減にしてほしかった。
なにより、私がその人に違和感を抱いていたのは、自分の意見というものがなくからっぽだったからだ。常に知識だけ提供という感じだったのだ。
まあ、その人もいまはいないからいいんだけどね。
さて、最近読んでいる本といえばこちら。
橋下徹さんという人は、ぶれない人間の代表格のように思う。彼のさまざまな本を読むにつけ、かなりの努力をしているのだなぁという印象を強く感じる。
我々にとってわかりやすいのは、机上の空論を述べるのではなく、自分の経験に基づいた現実的な方法論を提供してくれるところだ。
この本を読むと、まずは橋下さんの1000分の1でもいいから実践してみようと気になる。
その中のひとつが今回のタイトルだ。
自分の中に「持論工場」を持て
これが橋下さんのアドバイスだ。
現代は情報化社会で、いくらでもインターネットで情報を収集することができる。そのため、職場の日常会話の中でもみんな似たような情報を共有することになる。
最近では、新型コロナウイルスの話題で持ち切りだが、今日は何人感染したとかチャーター機の何便が飛んだとか、クルーズがどうのこうのだとか、みんなが同じ情報を持っているし話題も同じだ。
政治ネタでは予算委員会で安倍首相が「意味のない質問だよ」と言ったことが話題だろうか。Mさんがいたらとても好きそうなネタだ。だいたいこういうおもしろそうなことが日常会話に出てくる。
でも、そんな会話はっきり言ってどうでもいい。まあ、そんなニュースで聞いたことを人からまた聞いても「おもしろいね」とか「たいへんだね」くらいしか反応できないだろう。
大切なのはそこで自分の意見が言えることだ。
情報化社会になりインプットがとてもしやすい状況にある。ネットの情報がメインだが、雑誌でも新聞でも本でも、いろんなものから知識を吸収できる。
しかし大切なのはそういうものをインプットすることよりも、アウトプットすることだ。
仕入れた情報を自分で咀嚼し、頭の中で加工して、また外に出すことが重要なのだ。
自分で得た知識をそのまま話すのは知識の横流しだ。でも、自分の頭の中で加工するには自分の頭で考えるという作業が必要になってくる。
自分の頭で考えると、それは持論になる。常に自分の頭で考えて持論を持つこと、これが橋下徹さんがいう「持論工場」だ。そうしていくと自分の思考力も高まっていくし、ブレない自分ができあがる。
自分の中に「持論工場」を持つためには、これは反復練習しかないそうだ。ニュースを読み自分の意見を考えアウトプットする、それを繰り返すしかない。
私も橋下さんのように強くなれるように、「持論工場」を持ってみようと思う。