福山雅治主演、そして主な出演者としては、役所広司、広瀬すず、みんないい味だしていました。
ちなみに、私は「ひとつ屋根の下」で福山雅治が演じたチイ兄ちゃんファンでした。最近だと、昨年の主演映画「SCOOP!」も好きでした。
あとは、広瀬すずという女優さんを初めて認識しました。私はテレビのない生活をしているので、若いタレントさんには疎いのです。
「誰だ、あの可愛い子は?」と思ったら、広瀬すずでした。名前だけは知っていたんですけどね(笑)
さて、「三度目の殺人」、とても見どころが多い映画だったと思います。
このブログでは、いつものように、各サイトの評価、あらすじ、そして私の感想を、ネタバレありで述べていこうと思います。
「三度目の殺人」の評価
映画.com 3.5
Yahoo!映画 3.47
Filmarks 3.7
正直言って、あまり高くはないですね。期待して観に行くと失敗というパターンかもしれません。
もやもやが残るという意見が多かったような気がします。
ただ、この映画は深く味わうこともできます。表面的にではなく、どういう意味なのかということを考えて観ていくと、もう少し味わえるはずです。
「三度目の殺人」あらすじ
まずは映画サイトのFilmarkより、この話のあらすじを引用します。
勝利にこだわる弁護士重盛(福山)が、やむをえず弁護を担当することになったのは、30年前にも殺人の前科がある三隅(役所)。解雇された工場の社長を殺し、死体に火をつけた容疑で起訴されている。犯行も自供し、このままだと死刑はまぬがれない。はじめから「負け」が決まったような裁判だったが、三隅に会うたび重盛の中で確信が揺らいでいく。三隅の動機が希薄なのだ。 彼はなぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?重盛の視点で絡んだ人間たちの糸を一つ一つ紐解いていくと、それまでみえていた事実が次々と変容していく―。
(Filmarks「三度目の殺人」あらすじより引用)
けっこう人情味の薄い弁護士の重盛が、仕方なく殺人の容疑で起訴されている三隅の弁護をするところから始まります。
容疑者三隅の発言は二転三転し、真実がどうなのかよくわかりません。最初は、「真実など、どうでもいい、依頼人の利益だけを考える」という考えの重盛は、三隅の発言に惑わされながらも、無難に弁護を進めようとします。
でも、さまざまなことを調べているうちに、一体何があったのか、真実はどうだったのか、重盛の中に確信めいたものが芽生えてきます。
そうして、今までクールだった重盛は、熱くなっていったのでした・・・。
この話の感想(ネタバレあり)
正直、観終わったあとは、もやもやしました。結局、真実はどうだったのか、あきらかにされていないからです。
事実は、性的暴行を受けていた咲江を助ける形で、三隅がお父さんを殺したのでしょう。
(そう見るのが一番自然なので)
三隅を弁護した重盛もそう考えて、一度は法定で事実を明らかにしようとします。しかし、三隅が咲江をかばっているのを感じて、重盛もそれにのっかる形で、死刑覚悟の法廷戦術に変えました。
結局、三隅は死刑。
それでよかったんでしょうかね?
判決が出たあと、咲江は「ここでは誰も本当のことを話さない」と言っています。咲江は、事実を明るみに出すことを強く望んでいたのでした。父親の性的暴行も、それを見て見ぬふりしていた母親のことも、会社が食品偽装していたことも。
さらにも、重盛も咲江も本当のことを話しませんでした。
やっぱり、真実があきらかになってほしかったなぁと思います。三隅は咲江を救ったわけですが、咲江は父親の死と三隅の死の両方背負って生きていくことになってしまいました。
永遠に真実を自分の胸に封印したままです。そんなことってつらすぎますよね。咲江は、結局、救われなかったんじゃないかなぁと思います。
まとめ
さて、映画自体は、いろんな解釈を観ている者にさせるもので、奥が深かったです。こうやってもやもやさせるのも、監督の是枝裕和の狙いだったんでしょうね。だとしたら、すごい作品でした。
人にオススメするかというと、ちょっとためらってしまうかもしれません。
ただ、個人的にはいい映画だったと思います。
福山雅治はかっこよかったし、役所広司の演技はすごかったし、広瀬すずもすごかった。映画自体がすごかったと感じました。
映画館で観ることができてよかったです。