子どもを見ていると癒やされるみっちーです。
今日のブログは、先日観た「存在のない子供たち」という映画について。
この映画を観て、世界にはまだまだこんな国があるんだとショックを受けた。
では、よろしくお願いしますm(_ _)m
「存在のない子供たちに」ついて
この作品の監督はレバノン出身でナディーン・ラバキーという人。
舞台も中東で、中東に住む貧困層の人たちの暮らしがテーマとなっている。
レビューサイトの評価は以下のとおり
映画.com 4.3
Filmarks 4.3
映画comとFilmarksがともに4.3という高評価だ。この映画を観て衝撃を受けた人が大いにちがいない。
つづいてあらすじを映画comより引用する。
中東の貧民窟で暮らす12歳のゼインは、貧しい両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。ある日、ゼインが仲良くしていた妹が、知り合いの年上の男性と強制的に結婚させられてしまい、それに反発したゼインは家を飛び出す。仕事を探そうとしたがIDを持っていないため職に就くことができない彼は、沿岸部のある町でエチオピア移民の女性と知り合い、彼女の赤ん坊を世話しながら一緒に暮らすことになる。しかしその後、再び家に戻ったゼインは、強制結婚させられた妹が亡くなったことを知り……。
舞台は中東、主人公は少年ゼイン。彼は貧しい家庭で育った。両親が出生届を出さなかったため、出生の記録すらなく身分証明書もない。
ゼインは家庭のために、街角で自家製ジュースを売ったりして、日銭を稼いでいる。
この話は、そのゼインが裁判所で、「両親を訴える」と発言するところがスタートとなる。
裁判長が「何の罪で?」と聞くと「僕を産んだ罪」と答えたのだ。
そうして、なぜゼインがそういう訴えを起こすのに至ったか、時間をさかのぼってストーリーが展開されていくのであった・・・。
「存在のない子供たち」の感想
この映画は多くの人が観るべきものだ・・・
まずはそう思った。
出生届が出されなかったため、存在しないことになっている子どもたち。
その子どもたちは、貧困のため、自家製ジュースを通りで売ってお金を稼ぐ。
お金がないために、強制的に妹が結婚させられる。
そんな劣悪な環境で育つ子どもたち。そういう国がまだ世界の中には存在している。
それを私たちは知っておく必要が我々にはあると思う。
たくさんのお店があり、働く場所もたくさんあり、学校もあり、国がなんでもしてくれる、そういう国に住んでいる私たちは、まったく中東の貧困層の人たちの暮らしをわかっていない。
かわいそう・・・、ということばはちょっと傲慢な言い方かもしれない。だがなかなか適切なことばが浮かばない。
壮大なことばになってしまうが、世界がもっとよくなっていくように、我々は考えなければいけないのではないかと思う。
そのためにも、この映画は観ておかなければいけない。
ところでこの作品の何がいいかというと、主人公のゼインがよい。
ゼイン役を演じているのは、本名もゼイン。ホームページによると、正式にはゼイン・アル=ラフィーアという。
シリア出身で内戦のためにきちんと教育を受けることができず、家族でレバノンに逃れたそうだ。
だが、レバノンにいてもしっかりとした教育を受けることができず、10歳の頃から働いて家計を助けたとのこと。
そういう経験をしているせいで、作品中も違和感がない。
いままで経験したことをそのまま再現しているだけなのだ。
さらに、ゼインは男前だ。見た目をなかなかのハンサムなのだけど、中身もよい。
兄弟のためにしっかり働き、面倒見もいい。体はひ弱だが、心は強い。
「存在のない子供たち」はゼインの演技によって支えられているといっていいだろう。
こんなすばらしいゼインと、それを引き出した監督はすごい。
とてもいい映画だったなぁ。
なるべくたくさんの人に観てほしい作品だ。