「存在のない子供たち」の感想:たくさんの人たちに観てほしい作品だった(令和元年8月1日)

f:id:motoshidaa:20190802113312j:image

子どもを見ていると癒やされるみっちーです。

 

今日のブログは、先日観た「存在のない子供たち」という映画について。

 

この映画を観て、世界にはまだまだこんな国があるんだとショックを受けた。

 

では、よろしくお願いしますm(_ _)m

 

 

「存在のない子供たちに」ついて

 

この作品の監督はレバノン出身でナディーン・ラバキーという人。

 

舞台も中東で、中東に住む貧困層の人たちの暮らしがテーマとなっている。

 

レビューサイトの評価は以下のとおり

 

映画.com 4.3

eiga.com

 

Filmarks 4.3

filmarks.com

 

映画comとFilmarksがともに4.3という高評価だ。この映画を観て衝撃を受けた人が大いにちがいない。

 

つづいてあらすじを映画comより引用する。

中東の貧民窟で暮らす12歳のゼインは、貧しい両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。ある日、ゼインが仲良くしていた妹が、知り合いの年上の男性と強制的に結婚させられてしまい、それに反発したゼインは家を飛び出す。仕事を探そうとしたがIDを持っていないため職に就くことができない彼は、沿岸部のある町でエチオピア移民の女性と知り合い、彼女の赤ん坊を世話しながら一緒に暮らすことになる。しかしその後、再び家に戻ったゼインは、強制結婚させられた妹が亡くなったことを知り……。

存在のない子供たち : 作品情報 - 映画.comより引用)

 

舞台は中東、主人公は少年ゼイン。彼は貧しい家庭で育った。両親が出生届を出さなかったため、出生の記録すらなく身分証明書もない。

 

ゼインは家庭のために、街角で自家製ジュースを売ったりして、日銭を稼いでいる。

 

この話は、そのゼインが裁判所で、「両親を訴える」と発言するところがスタートとなる。

 

裁判長が「何の罪で?」と聞くと「僕を産んだ罪」と答えたのだ。

 

そうして、なぜゼインがそういう訴えを起こすのに至ったか、時間をさかのぼってストーリーが展開されていくのであった・・・。

 

 

「存在のない子供たち」の感想

 

この映画は多くの人が観るべきものだ・・・

 

まずはそう思った。

 

出生届が出されなかったため、存在しないことになっている子どもたち。

 

その子どもたちは、貧困のため、自家製ジュースを通りで売ってお金を稼ぐ。

 

お金がないために、強制的に妹が結婚させられる。

 

そんな劣悪な環境で育つ子どもたち。そういう国がまだ世界の中には存在している。

 

それを私たちは知っておく必要が我々にはあると思う。

 

たくさんのお店があり、働く場所もたくさんあり、学校もあり、国がなんでもしてくれる、そういう国に住んでいる私たちは、まったく中東の貧困層の人たちの暮らしをわかっていない。

 

かわいそう・・・、ということばはちょっと傲慢な言い方かもしれない。だがなかなか適切なことばが浮かばない。

 

壮大なことばになってしまうが、世界がもっとよくなっていくように、我々は考えなければいけないのではないかと思う。

 

そのためにも、この映画は観ておかなければいけない。

 

ところでこの作品の何がいいかというと、主人公のゼインがよい。

 

ゼイン役を演じているのは、本名もゼイン。ホームページによると、正式にはゼイン・アル=ラフィーアという。

 

シリア出身で内戦のためにきちんと教育を受けることができず、家族でレバノンに逃れたそうだ。

 

だが、レバノンにいてもしっかりとした教育を受けることができず、10歳の頃から働いて家計を助けたとのこと。

 

そういう経験をしているせいで、作品中も違和感がない。

 

いままで経験したことをそのまま再現しているだけなのだ。

 

さらに、ゼインは男前だ。見た目をなかなかのハンサムなのだけど、中身もよい。

 

兄弟のためにしっかり働き、面倒見もいい。体はひ弱だが、心は強い。

 

「存在のない子供たち」はゼインの演技によって支えられているといっていいだろう。

 

こんなすばらしいゼインと、それを引き出した監督はすごい。

 

とてもいい映画だったなぁ。

 

なるべくたくさんの人に観てほしい作品だ。