趣味は映画鑑賞のみっちーです。
名作ばかり上映される「午前十時の映画祭」。今回は「日本のいちばん長い日」という作品。
第二次世界大戦を題材にしたもので、日頃から戦争に関するものは観ておこうと思っていたので行ってきた。
でも、想像以上に重厚な内容だった。もっと早くに観ておくべきだったなぁというのが率直な感想だ。
なるべく多くの人にこの作品を観てほしいと願う。
それでは、本題に移りたい。
「日本のいちばん長い日」について
1,967年、私が生まれる前に製作されたこの映画。第二次世界対戦が終わる昭和20年8月14日から15日にかけての出来事が描かれている。
実話をもとにした戦争の話だ。
50年も昔に撮られた映画なので白黒だが、名作は色あせない。いまでもこの作品はみんなに観られるために生きている。
さて、気になる評価だが、いつものようにレビューのサイトを貼っていく。
映画.com 4.2
Filmarks 4.1
映画com、Filmarksともに4点超え。このことからみんなからの評価がかなり高い作品だと言える。
続いてあらすじ。
戦局が次第に不利になってきた日本に無条件降伏を求める米、英、中のポツダム宣言が、海外放送で傍受されたのは昭和二十年七月二十六日午前六時である。直ちに翌二十七日、鈴木総理大臣官邸で緊急閣議が開かれた。その後、八月六日広島に原爆が投下され、八日にはソ連が参戦、日本の敗北は決定的な様相を呈していたのであった。第一回御前会議において天皇陛下が戦争終結を望まれ八月十日、政府は天皇の大権に変更がないことを条件にポツダム宣言を受諾する旨、中立国のスイス、スウェーデンの日本公使に通知した。十二日、連合国側からの回答があったが、天皇の地位に関しての条項にSubject toとあるのが隷属か制限の意味かで、政府首脳の間に大論争が行なわれ、阿南陸相はこの文章ではポツダム宣言は受諾出来ないと反対した。しかし、八月十四日の特別御前会議で、天皇は終戦を決意され、ここに正式にポツダム宣言受諾が決ったのであった。
引用したあらすじは、作品中では前置きに過ぎないもので、この後が大事だ。
第二次世界大戦では日本がだんだん不利になっていった。
やがて、無条件降伏が記載されたポツダム宣言を突きつけられた日本、それを受け入れるかどうかという会議を行う。
だが、会議の間にも原爆が落とされて街が壊滅的な状態になっていくのであった。2度も原爆を落とされて、日本はなすすべもなくポツダム宣言を受け入れることになった。
そこで前置きが終わり、ここから長い一日が始まる。
ときは、1945年8月14日正午。昭和天皇や鈴木貫太郎内閣の閣僚たちが、御前会議において日本の降伏を決定した。
国民に対しては、ラジオの玉音放送を通じてポツダム宣言の受諾を知らせることに決まった。放送は8月15日正午。
ところがその1日の間にさまざまなことがある。
玉音放送までに何があったのか、驚愕の事実をスクリーンは伝えるのである・・・。
「日本のいちばん長い日」の感想
まずは冒頭で述べたとおり、もっと早く観ておくべきだったというのが率直な感想だ。
第二次世界大戦とはなんだったのか、当時の人はどんな考え方でいて何をしたのか。
そういうものを見たとき、先人たちの苦労の上で現代の人たちが生きていることがわかる。
それを思うと、のほほんとは生きていられない。
戦争は二度と起こしてはいけないし、戦争を経験したことがない私だが、戦争の悲惨さを後世に伝えることが義務だと思う。
史実に関しては書籍やインターネットに譲るとして、この作品のすごさは、当時の人たちの狂気とも思える様子がしっかりと映し出されているところである。
陸軍が、
日本の国民が最後の一人になるまで戦うべきだ!
本土決戦だ!
と言う。
自分の身を犠牲にして国のために戦おうとすることなど、今ではありえない。
ましてや、敗北して他国の支配下に置かれるより死を選ぶという感覚もない。
特攻など考えられない。
もう考え方の次元がちがうのだ。
ただ、それは個人のせいではなく国全体がそういう思想に包まれていたのだ。
「日本のいちばん長い日」の話の中心は、ポツダム宣言を受け入れるという玉音放送の阻止である。
そのやり方も、狂気そのもの。軍隊の一部の暴走によるものだが、そこまでやるのかって感じだった。
今の平和の始まりが、この「日本のいちばん長い日」の時、8月15日である。
それを思うと、この映画は必見。日本人にはぜひ全員に観てほしいところだ。
この映画、強くオススメする。