2016-05-02 はるかぜちゃんを見たくて行った舞台でしたが、みんなの演技力に感動!qui-co. 6th protest 「ラット13」はよかったよ! (№292)

初のqui-co.の公演。不思議な感じでした。

 

場所は阿佐ヶ谷にある小劇場「ザムザ阿佐ヶ谷」。ザムザと聞くと、あのカフカの『変身』に登場する主人公グレゴール・ザムザを思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか。

 

そんなちょっとおかしな感覚を抱いたまま、劇場内に入りました。

 

こちら(SAMSA ASAGAYA)をクリックしてもらうと、ザムザ阿佐ヶ谷のホームページに飛んで中の様子がわかります。

 

写真を見てのとおり、木のベンチに薄い座布団が敷いてあるちょっと古めかしいつくりとなっています。

 

入り口から地下に向かって階段を降りて行き、なんと劇場の入り口で靴を脱ぐことになっています。今まで観劇で靴を脱いだのは初めてでした。

 

何もかも新鮮な思いで開場から40分くらい、座席で開演を待ちました。席は自由席だったので一番前に座らせてもらいました。それもほぼ中央です。

 

qui-co.の舞台は初めてで、というか存在すら知らなかったのですが、はるかぜちゃんこと春名風花さんが出演するということで観に行くことにしました。

 

どんな話なのだろうか・・・、パンフレットを見るとこんなふうに書いてありました。

 

今から13年後の春。

舞台は、東京湾岸13号埋立地

集合住宅「トロイメライ」は全13号棟からなるデザイナーズ物件。

その造りは通常のアパート並のプライバシーの確保と、

シェアハウスの共同性を併せ持つ設計となっている。

間取りは2LDK。光熱費、インターネット、ケーブルテレビも無料。

バーベキュースペースもある。家賃は13000円。

しかしこれだけの条件でありながら、ほとんどが空き室である。

ある日、部屋の中にハツカネズミを見つけた。

集合住宅に秘められた謎が明らかになる時、

彼女は悲鳴をあげてのた打ち回る。

 

なるほど、とある集合住宅の話なんだなぁと思いました。きっとミステリー仕立てで、最後は感動で終わるんだろうなんて予想しました。

 

ラットだからネズミかぁ・・・

ドブネズミみたいな生活をしているのかなぁ

 

などと想像も膨らんでいきました。

 

そして開演・・・。

 

中身はネタバレになるので言えませんが、全然予想とちがう展開でした。

 

まず、何が起きているのか全然わかりません。

 

たしかchapter7までストーリーがあったと思うのですが、chapter1なんかは意味不明でした。場面もよくわからないし、登場人物の整理もできません。

 

しかし、物語が進むにしたがって、自分の中に渦巻いていた謎が少しずつ解けていきました。それと同時にだんだんストーリーにのめり込んでいく自分がいました。

 

これは他にはなかなかない作風です。

 

あとからqui-co.のホームページを見たら

「幻想を現実的に描く」

のがキコ qui-co.の作風。

 と書いてあったのも頷けました。

 

物語が終盤にさしかかった頃には、その幻想的な世界にすっかりひきずりこまれてしまいました。

 

ストーリーもさることながら、役者さんたちの演技も迫力がありました。

 

もともとはるかぜちゃん目当てで行ったお芝居ですが、舞台の上ではみんなが主役という感じです。だれが話していても、だれが演技していてもその人が演じる世界に吸い寄せられてしまったような感じです。

 

終わったあとは、何か今まで観たお芝居とはちがう感覚が残りました。何なんだろう、この感覚。

 

ともかくも、あのようなお芝居を観に行けてよかったなぁと思います。

 

不満は座布団が薄かったことくらいです(笑)

 

また機会があったらqui-co.の舞台も観に行きたいなぁと思いました!

 

みなさま、初日おつかれさまでした。そして、いいお芝居を観させてもらいありがとうございましたm(_ _)m

 

あと、はるかぜちゃんの演技は初めて観ましたが、ものすごい迫力と怖さでした。それだけに終演後の笑顔には癒やされました。はるかぜちゃんの舞台、次も観たいなぁと思います。おつかれさまでした。

 

 こちらは今までの観劇記録です。

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