先日床屋さんに行ってきました。髪型にこだわらない私はいつも安いところでやってもらいます。
最近は近所でカットしてもらっていますが、思ったよりもたくさん切られてしまいました。
まずイスに座ると、「今日はどのくらいで?」と聞かれますよね。
そこで私はたいてい「上は1・2cm、横と後ろは少し」って答えます。
あと「刈り上げないくらいで」と付け加えます。
で、途中経過を振り返ってみると、今回は横と後ろがしつこいくらい切られていたなぁと思いました。
「え?え?」
という私の困惑とは関係なしに軽やかにハサミとバリカンで刈っていくのです。
まあ、床屋であってもバリカンを多用している人はあまり腕を信用していませんが・・・。
髪型って不思議なもので、たぶん人が見ているより気になるものなんですよね。
「今日は前髪が変だなぁ」
「今日は髪がまとまっていないやぁ」
なんて自分で思っていても人は全くそんなふうに感じてないし、
「今日ワックスがいつもとちがうんだよ」と言うと
「え?みっちーワックスつけてるの?」ってよく言われます。
それくらい自分なんて見られていないのです。
でも、今回はちょっと切り過ぎ!!!
だって、こちらは「横と後ろは少し」って言ったじゃないか!
床屋さんのこと、「こいつ頭悪いんじゃねぇ」って思いました。
しかし、考えてみれば日本語ってそれくらい難しいんですよね。
「少し」とか「ちょっと」ってどれくらいかわからないし、逆に「多い」とか「たくさん」も同様です。
ようするに日本語にはあいまいなことばたくさんあるわけです。
こちらの意志や意図を伝えようとするなら、共通語を使わなければいけません。
たとえば、今回の場合「数字」が共通語にあたります。「上は1・2cm」と数字で伝えたので、ほとんど切られませんでした。
「横と後ろは少し」はあいまいなことばなので、私と床屋さんの人とではことばの意味に差があったわけです。
そこが日本語の難しいところです。私がもう少し具体的に言わなければいけないところでした。
そういえば、似たようなことが私の職場でもよくあります。
私の職場でいっしょに働いている人がよく
「今日はたくさん売れてますよ」
って言うんです。
それで数字を見てみると全然だったりしてがっかりするこがしばしば・・・。
またある時、商品の在庫がうすくて困っていた時にその人から
「たくさん入荷しましたよ」
という報告がありました。
それで、どれくらい入荷したかみるとほんの少しだったりしたこともありました。
実はこれも私とその人との「たくさん」ってことばの解釈のちがいによるものなのです。
このように、人に伝えるってけっこう難しいものなんですよね。
だから、思うように相手に伝わらなかったり、相手が何言ってるのかわからなかったしたときは、「こいつ頭悪いんじゃねぇ」と思うのはよくないことなのです。
それはことばの解釈のちがいによるものなのかもしれないからです。
これからはそれに気をつけてコミュニケーションをとっていくべきですね。
相手のことを責めるより自分の伝え方をもう少し注意していこうと思います。