先日、若山牧水の短歌を引用したので、もうひとつ思い出しました。
白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
作者が海辺から白い鳥(カモメでしょう)を見ているところが想像できます。
白いカモメは、空の青色にも海の青色にも染まらないで飛んでいます。
作者が、空は「青」とし、海は「あを」とわざわざ変えているのは、同じ青色でもちがうんだよということ。
そして、白いカモメはどちらの色にも属していないので、哀しくないのかなぁというのがこの歌の意味です。
当然作者はその白いカモメに自分の姿を重ねたのでしょう。
作者は哀しかったのかもしれません。
生きていると孤独を感じることが何度も何度も出てきます。
そんなときはなんとも言えないくらい寂しいですよね。
でも、私は、あえて「空の青」にも「海のあを」にも染まらないで生きていたいと思います。
集団の一部にはなりたくありません。ひとつの「みっちー」でいたいのです。
どこかに属することで、とても安心できます。でも、その中で生き方を妥協しなければならないならば、楽しい人生が送れません。
また、何かに属することで自分の考え方まで変えたくないのです。
私が以前勤めていた会社はかなり統制のとれた会社でした。とても規律正しい厳格な社風です。
しかし、それだけではなく、社長は「幸せとは~だ」、「男は~だ」、「◯◯はくだらない」とかいろんな価値を語って社員に考え方を押しつけてきました。
当然みんな似たような価値を持つようになりました。でも私にはかなり窮屈な会社だったので結局やめました。
そういうのはもう勘弁です。だから私は自分の価値観を押しつけてくる人は大嫌いです。
だからそんな思いをするくらいなら1人で悠々としていたいと思ったのです。
昨日ブログに書いたんですが、1人でも哀しくならないように「鉄の心が欲しい」です。
そして、仮に共感してくれる人がいなくても、私は海の上を飛んでいる白鳥でありたいです。