2016-05-06 【ネタバレあり】 「シビル・ウォー」を見て、正義vs正義はもやもや感が残るなぁと思った(№296)

アベンジャーズが登場する映画「シビル・ウォー」を見てきました。

とてもおもしろかった!!!

 

キャプテン・アメリカチームとアイアンマンチームが戦うところはとても豪華でした。何しろオールスターの戦いですからね!

 

また今回から登場したスパイダーマンの戦いぶり、よかったなぁ。あのクモの糸を出すスタイルは、他のスーパーヒーローにはない独特のものがあります。

 

クライマックスのキャプテン・アメリカ対アイアンマンの戦いも大迫力でした。

 

開始から終了まであっという間の2時間半。けっこう長い映画でしたが、長いと思わないくらい集中して見てました。

 

 

そもそもどんな話かというと、これまで世界を救ってきたアベンジャーズでしたが、戦いの際、関係ない一般市民まで巻き込んでしまっていました。そのためあちこちで不満の声があがっていたのでした

 

結果、アベンジャーズ国連の監視下に置く「ソコヴィア協定」というのが結ばれます。

 

過去に犠牲者を出してしまったアイアンマンことトニー・スタークはその協定に賛成、ところがキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースは反対しました。

 

それにともないアベンジャーズも賛成派と反対派とに割れてしまったのです。それでアイアンマンとキャプテン・アメリカは戦うことになったのです。

 

ちなみに「シビル・ウォー」とは内戦とか市民戦争のこと。ここではアベンジャーズ内での戦いのことなんでしょうね。

 

 

本来ならば、悪の組織があってそれをぶっつぶして終わるところですが、今回の戦いは正義対正義の戦いです。

 

お互いの信念がぶつかりあい、そしてなぐりあいになります。

 

結果、キャプテン・アメリカはアイアンマンを戦闘不能にして去っていきます。

 

 

映画自体、ストーリーも配役もアクションも、どれをとってもすばらしいものでした。だが、ちょっとすっきりしませんでした。

 

なぜかなぁ?と考えてみました。

 

そして、思ったことは「正義vs悪」ではなく「正義vs正義」の戦いだったからということです。

 

本来スーパーヒーロが登場すると悪いやつらをぶっつぶすというストーリーになります。ところが今回はその悪いやつらがいないのです。

 

アベンジャーズ同士の戦い、つまり正義の味方同士の戦いなのです。

 

キャプテン・アメリカとアイアンマンが自身の信念のもとに友情を壊してまで戦いました。当然、どちらが勝ってもすっきりとはしないはずです。


こういうの実は他人事ではありません。だいたい、身近なケンカって自分の主張のぶつけ合いです。


些細なことかも知れないけれど自分の正義を持って相手をやっつけようとするわけですね。


親子ケンカなどもそう。


例えば将来公務員になってほしい親と、作家になりたい息子がいたとします。


親は当然反対しますね。「作家で食っていけるわけがない」って。でも息子は「夢を追いかけたっていいじゃないか」と反論します。


どちらが正しいかなんて誰もわかりません。


こういう場合徹底的やってやっつけるか、どちらかが妥協するしかないのです。


アイアンマンとキャプテン・アメリカはお互いの信念をかけて徹底的にやってしまいました。


いや、途中でアイアンマンが自分の誤りに気づいてめでたしとなるところが、また別のことでケンカになってしまったのです。


結局、アイアンマンを戦闘不能状態にしたキャプテン・アメリカでしたが、どちらもスッキリしてないのはいうまでもありません。


こういう結末って哀しいですよね。


幸いにして、まだ続きがあるようなのでそれに期待したいところです。


次回作で、キャプテン・アメリカとアイアンマンとが和解したらいいなぁと思います。