おはようございます!
みっちーです。
本日もよろしくお願いしますm(_ _)m
それでは、昨日の日記を書いていきます。
「蜜蜂と遠雷」を読み終えました
先日ブログで書いたとおり、最近、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読んでいました。
そして、とうとう全部読んでしまいました。
本当にすごい作品だったな。
「蜜蜂と遠雷」は、史上初の第156回直木賞と2017年本屋大賞のW受賞を果たした作品。
ちなみに直木賞はもともと新人や中堅作家に与えられる賞で、大御所の作家が選考委員を務める。また本屋大賞は全国の書店員の投票で選ばれるもの。
つまり、「蜜蜂と遠雷」はプロの作家と一般の書店員から評価されたものである。
さらに、この作品を読んだ人のレビューを読むかぎり、多くの人が高く評価している。
一般読者もプロも支持しているのが「蜜蜂と遠雷」なのだ。
私もハマってしまった。本当にすごい作品に出会ってしまったなぁという感じだ。
あらためて、この作品を紹介しておく。まずはあらすじ。
3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
養蜂家の父とともに各地を転々とする少年・風間塵16歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇したが13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務の高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。
彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?(蜜蜂と遠雷 | 株式会社 幻冬舎より抜粋)
「蜜蜂と遠雷」はピアノコンクールの話だ。あらすじにあるように、4人がコンクールに臨む様子が描かれている。
この話の一番すごいところは、ピアノを弾く様子が文章で描かれているところだ。
音楽を文章で書くっていうのは無謀なことだ。第一、ことばにできないものが音楽で表現されているわけで、文学と音楽というのはそれぞれジャンルがちがう。
そんなことを恩田陸さんはやってのけた。
あとから、この作品について書かれていたものを読んでみたら、作者は相当苦労したらしいことがわかった。
そりゃそうだなぁと思う。
でも、コンクールの第一次から第三次予選、そして本選まで徹底して恩田陸さんは音楽をことばで伝えている。
さらに、ピアノを弾いてる描写は、かなり臨場感があるものだ。
そういえば、かつて「BLUE GIANT」というジャズを題材にしたマンガを読んだのだが、あれもサックスを吹いている様子の臨場感が半端なかった。まるでページから音が出ているような感じだ。
「蜜蜂と遠雷」も文章を読んでいると、ページからピアノの音が漏れてくるような錯覚がする、そんな作品だ。
また、音を比喩であらわすのにも巧みだった。
ドラマティックなメロディが、怒涛のように何度も寄せては返し、更に大きな流れとなって押し寄せてくる
みたいな比喩が随所に出てくる。もちろん毎回ちがう比喩だ。
こんな表現よく思いつくなぁと思うくらいだ。同じ表現は使えないから、著者はかなり苦労して考え出したにちがいない。つくづく感心してしまう。
ストーリーはコンクールの始まりから終わりまでのなので、誰が本選に勝ち進み、誰が優勝するのかという内容になるわけだが、最後はそんなのどうでもよくなった。
とにかく続きが読みたくなる作品だったのは確かだった。
だから読み終わったときは、満足感とともに、もう終わってしまったのかという残念な気持ちが起きた。
こんなに夢中になって読んだ作品は、そうはなかったなぁと思う。もっと早く読んでればよかった。
最後に
「蜜蜂と遠雷」に出会えてよかった。
なんでも映画化されるそうだ。可能なのか!?
でもそちらも楽しみにしておこう。