先日、「トーキョーグール」全巻を読み終わりました。
東京喰種トーキョーグール コミック 全14巻完結セット (ヤングジャンプコミックス)
- 作者: 石田スイ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/10/17
- メディア: コミック
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個人的な感想を言わせてもらうと、世間の人が言うほど、すごくおもしろかったというわけではありません。
(あくまでも個人的な感想です)
しかし、かなり惹きつけられるものがありました。
この話の概要は、ウィキペディアに簡単に書かれているので引用します。
人間社会に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人「喰種」が蔓延する東京。上井大学に通う青年カネキは喰種・リゼに襲われ瀕死となるが、直後起こった鉄骨の落下により捕食を免れる。しかしその後、彼女の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる。
主人公はカネキケン。
人を食べて生きる「喰種」が、人間世界に紛れ込んで生活している東京が舞台。
カネキケンは、「喰種」に襲われたのだが、そこに鉄骨が落下。瀕死の重症を負う。
しかし、「喰種」の臓器を移植されて、自分も半分「喰種」になる。
そんな感じ。
考えてみればおぞましいことです。今までふつうの人だったのに、ある日を境に人間を「おいしそう」と思ってしまうわけです。
私達は人間を食おうなんて、絶対に思いません。もし自分が、「人間を食べたい」などと思ったら気が狂いそうです。
でも、カネキケンは、そうなってしまったのでした。
画が特別にうまいわけでもないし、ストーリーだって、決してわかりやすいわけではありません。
それに、人を食っちゃう系のマンガでは『寄生獣』という名作があり、どう考えても、それを超える作品ではありません。
(あくまでも個人的な感想です)
それでも、続きをどんどん読み進めてしまったのは、やはり「人を食っちゃう系」のマンガだからなのでしょう。
生態系ピラミッドの頂点に立つ人間は、自分が食べられるところなど、想像だにしません。
猛獣などの外敵からは、人類が一致団結し、協力して、身を守っています。知能も高いし、それに伴っていろんな技術も開発してきたので、もはや人間は地球上で無敵です。
その無敵の人間を食べてしまう、別の種が現れたら、どうでしょう。
毎日の生活が、外敵に怯える生活です。
そんな、想像もしていなかった世界を描くのが「東京喰種」なのです。
「人を食っちゃう系」は、いろいろ考えさせられます。
「喰種」にとって人間はお食事です。
他の動物を食べて生きている人間が、「喰種」を責めることができるのか。
生きるためには殺すのもやむを得ないという論理があって当然です。
人間だって他の動物に同じことをしているのだから。
そう、人間だって、同じことしているのです。
ここまで考えて、思いました。
他の生物から食われる心配のない「人間という種」でよかった。
人間でよかったなぁ。
つくづく思います。
そして「喰種」のいない世の中でよかったなぁと思います。
人を食っちゃう系のマンガはいろいろ考えさせられます。