2015-08-04 キャラメルボックス「時をかける少女」観てきて思ったこと(№18)

観劇のあと、体の中にしばらく余韻が残り、その状態がしばらく続きます。その余韻は「内容がおもしろかった」、「出演者の演技がすばらしかった」、「主人公に共感した」などが含まれる「感動」というやつです。

 

舞台を観るといつもこういう状態になります。人間そのものの動きというのはスクリーンやディスプレイを通して観るよりナマで観たほうが100倍くらい熱気がすごいです。

 

今回観た舞台はキャラメルボックス時をかける少女」。

www.caramelbox.com

 

主演は入団3年目の木村玲衣ちゃん。「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」、「パスファインダー」、そして本作と続けてキャラメルボックスの舞台に出演している現在活躍中の女優さんです。

 

時をかける少女」は説明するまでもない有名な作品ですが、原作は筒井康隆さんです。1983年に原田知世さん主演で映画化され、2006年には細田守さん監督でアニメ映画化されています。

 

時をかける少女」という作品は何度も映画化されてるだけあって作品としては一流なんだと思います。

 

この舞台、実は筒井康隆さんも観たそうでご自身がブログに感想を書いています。

笑犬楼大通り 偽文士日碌

 

満杯の観客はよく笑い、そして泣いてもいた。演出は工夫を凝らしていて、時間の逆戻りはドラマやアニメでは効果がなかったであろう。トチリはほとんどなく、主演の木村玲衣と池田亮介、そして阪口理恵がよくやっていた。

 

と筒井さんは述べているので、作品の出来栄えには満足している様子です。

 

実際、キャラメル版「時をかける少女」は筒井さんのお墨付き通りの作品でホントにおもしろかったです。「タイムリープ」という時をさかのぼるということがこの作品の中心です。時をさかのぼって何度も同じことをやり直します。

 

同じことをやり直しながら危険を回避したり、問題を解決したり、そして疑問を解決しようとしたりするのが「時をかける少女」のストーリーです。

(ただ、くわしい内容はネタバレになるのでやめて起きます)

 

おもしろいなぁと思ったのが、さかのぼるたびに同じ場面が出てきて同じシーンが出てくるのですが、微妙にセリフが変わったり、演じる人が変わったりしています。例えばさきほどは他の人が言っていたセリフなのに、時間をさかのぼって帰ってきたときは主人公のセリフになっていたりします。それがまたおもしろかったです。

 

また、時間をさかのぼるとき、演技する人も時間をさかのぼる動きをするというのがうまかったです。これはことばで説明するのは困難です。劇場でどうぞ!

 

またキャラメルらしい笑いが随所にちりばめられていました。ホント笑いの多い舞台です。シリアスなシーンでも笑いを入れてくるのがキャラメルボックスです。この笑いの入れ方は他の劇団では真似できないんじゃないかと思います。

 

主演の木村玲衣ちゃんはとてもかわいかった。すごく光っていました。

 

今回も満足して池袋のサンシャイン劇場をあとにしました。

 

冒頭で書きましたが、終わったあと体の中に余韻が残りました。その余韻はまとめると「感動」です。

 

そういう思いを誰かにさせることができる人ってすばらしい人ですよね。キャラメルボックの俳優さんたちはすばらしい人ばかりでした。

 

そして私もこの世に存在している以上、一人でもいいので何かで感動させられる人間になりたいと思います。小さな感動でもいいし、ちょっとしたサプライズでもいい。何かのきっかけを作ってあげるとか、心を動かしたとかそんな感じの人になりたいです。

 

もし、人の心に何か影響を与える存在になれたら、とても楽しいだろうと思います。