相思はぬ・・

相思はぬ人を思ふは大寺の餓鬼のしりへに額つくごとし

笠女郎という女性が大伴家持におくった歌で、
万葉集に収められています。

お互いに思っていない人(つまり片思いの相手)を思うなんて
拝んでも役に立たないお寺の餓鬼像のしかも後ろから
拝むようなものです、という意味。

笠女郎が家持に片思いをしているという設定です。

片思いをしていた頃はこれを口ずさんでいたものです。
いくら好きでも、いくら相手を思っても
それは全く無駄なことなんだと・・・。

ちょっと悲しいうたですね。
笠女郎はこんな歌をたくさん大伴家持に贈ったわけです。

若い頃の家持は他の女性ともたくさんの歌のやりとりがありますが、
どんな意識で万葉集に歌を残したのか非常に気になるところです。


ところでその家持は万葉集20巻の編集に
大きく関わった人とされています。

おそらく当時は中国文学を大量に摂取していた時代で
和歌は本流ではなかったと思います。

そんな時に和歌を集め、編集したのはどうしてか。
決して幸せには見えない人生を送りながら
万葉集を編集したのはどうしてなのか、
非常に気になるところではありますが
残念ながら勉強不足でわかりません。

ただなんらかの信念があるいは使命感があり、
自身も和歌を詠み続け和歌集を編集したのでしょう。

万葉集の歌を読んでいるとき、いつも家持を思います。
どんな気持ちでこの歌を万葉集にいれたのかなぁと。

いずれにしても、ひとつの和歌集を完成し
歴史に名を残した家持は偉大だと思います。

そんな家持のことを思いながら
私も日々真剣に毎日を送っていきたいと思います。


今日は完全に雑談ブログでした。
ちょっと気分転換です。