「テルアビブ・オン・ファイア」の感想:誰かと一緒に観て笑いを共有したかった(令和元年12月7日)

映画好きのみっちーです。

 

今回はイスラエルパレスチナに関係する作品を紹介。といってもコメディーなんだけどね。

 

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テルアビブ・オン・ファイア

2019/11/22公開

監督:サメフ・ゾアビ

出演:カイス・ナシェフ、ヤニブ・ビトン

満足度:☆☆☆☆(☆4つ)

 

【あらすじ】

エルサレムに住むパレスチナ人青年のサラームは、 パレスチナの人気ドラマ「テルアビブ・オン・ファイア」の制作現場で言語指導として働いているが、撮影所に通うため、毎日面倒な検問所を通らなくてはならない。ある日、サラームは検問所のイスラエル軍司令官アッシに呼び止められ、咄嗟にドラマの脚本家だと嘘をついてしまう。アッシはドラマの熱烈なファンである妻に自慢するため、毎日サラームを呼び止め、脚本に強引にアイデアを出し始める。困りながらも、アッシのアイデアが採用されたことで、偶然にも脚本家に出世することになったサラーム。しかし、ドラマが終盤に近付くと、結末の脚本をめぐって、アッシ(イスラエル)と制作陣(パレスチナ)の間で板挟みになったサラームは窮地に立たされるー。果たして、彼が最後に振り絞った“笑撃”のエンディングとは!? 

 

 

シネマカリテにて鑑賞

 

今回は新宿駅からすぐそばにある「シネマカリテ」きて鑑賞。ここは私の好きな映画館でもある。

 

新宿駅、東口方面から甲州街道のほうに向かって1、2分歩くと入口が見える。

 

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ここから地下へ。


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狭いフロアにいろんな飾りがある。こちらは「テルアビブ・オン・ファイア」の飾り。こういうのがいつも用意されてるのが特徴だ。


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新聞や雑誌の切り抜きも欠かさず貼ってある。たくさんの工夫がされているシネマだな!

 

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2つのスクリーンがあるが、今回はスクリーン1。


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こちらはC-10から見えるスクリーン。前から3列目。スクリーンがかなり小さく見えるね。

 

傾斜がちょっと緩いため、前の人の頭が入ってしまうこともある。小劇場だとこんなこともあるので、座る場所は注意したいところ。

 

それでは本作の感想を。

 

 

「テルアビブ・オン・ファイア」の感想

 

テルアビブとファイアと聞けば、どうしてもパレスチナを連想してしまう。

 

昨今、パレスチナ問題はかなり深刻だ。ニュースを見るだけではよくわからないが、本を読んだり映画を観たりするとその深刻さがわかる。

 

そういう情勢ということもあって、作品の内容がかなりヘビーであると想像していた。

 

ところがどっこい、こいつはコメディーだったのだ。

 

まずタイトルの「テルアビブ・オン・ファイア」というのは、パレスチナで人気のテレビドラマという設定。

 

もちろんパレスチナイスラエルの問題が絡んでいる。

 

が、それを深刻な方向に持っていくのではなく、お笑いとして作られている。

 

出だしはちょっと緊迫した感じたった。それがちょっと経つと劇中劇だとわかる。場の雰囲気がなんとなく軽めで、しばらくするとこの作品がコメディーだと気づく

 

ところどころ劇場内でもクスクス笑いが聞こえていたところを見ると、私だけでなく他の人も随所で面白かったらしい。

 

全体としてそんな空気の作品だ。

 

コメディーだけあってストーリーはなかなかぶっ飛んでいる。

 

エルサレムに住んでいる主人公のサラーム。彼はパレスチナのドラマ制作にたずさわっているため、毎日検問所を通る。

 

パレスチナには簡単に入れないのだ。

 

ある日検問所の司令官に呼び止められ尋問される。その際、「テルアビブ・オン・ファイア」の脚本家だと嘘をついてしまう。

 

それを聞いた司令官、彼の妻が熱心なドラマファンのため、脚本にいちゃもんをつけてきたのだ。

 

それ以来、司令官の要求を飲みながら脚本づくりに励むことになる。サラームは困りながらも、司令官の要求を受け入れていくのだった。

 

次第に脚本への要求が大きくなり、困ったサラーム。

 

そんな流れで、最終的にどうなるのか、それがこの作品の大きな見どころだ。

 

たぶん劇場にいた人は、この結末を予想できなかった人が多かったにちがいない。

 

まさに笑劇の結末だった。まさにやられたって感じ(笑)

 

なかなかいい映画を観た感じがした。

 

「テルアビブ・オン・ファイア」はある程度パレスチナの知識があったほうがおもしろい。

 

ぜひ、観てほしい映画だ。