立原道造「夏の弔い」は人の淋しさをさらに感じさせる詩だ

立原道造に「夏の弔い」という詩があります。 逝いた私の時たちが 私の心を金にした 傷つかぬやう傷は早く愎るやうにと 昨日と明日との間には ふかい紺靑の溝がひかれて過ぎてゐる 投げて捨てたのは 涙のしみの目立つ小さい紙のきれはしだつた 泡立つ白い波…

中原中也の詩「帰郷」を読むと、自分もつらい気持ちになる

こちらは、私の父が畑で育てたトマトです。 仕事をやめてからも、こうやって趣味があるのはいいことですね。父はとても行動的な人です。 ふだんは、父の住む実家から離れて、私は一人暮らしを満喫しています。一人って淋しいと思われがちですが、年がら年中…

「ふるさとは遠きにありて思ふもの」と室生犀星は言っていますが、どうでしょうか?

この写真は、私の故郷、静岡で暮らしていたときの幼いころの私。 当時住んでいた国鉄官舎の外で撮ったものです。目の前にはSBSという静岡のテレビ局、そして静岡新聞の建物がありました。 とても巨大で、当時東京タワーの次に大きいのがSBSだと信じていたく…

八木重吉の詩「虫」を読み、人生について考えた

秋の夜長は、昔だったら虫の鳴き声なんかを楽しんだことでしょう。 あれ松虫が 鳴いている ちんちろ ちんちろ ちんちろりん あれ鈴虫も 鳴き出した りんりんりんりん りいんりん (童謡「虫のこえ」より) 幼いころ、外でとってきた昆虫を虫かごに入れて、飼…

伊東静雄の「夏の終わり」は、空を行く雲をきれいに描いた詩だ

夏の空。 ものすごい青空。 この世でいちばんきれいな青は、空の青なんじゃないかというくらいですね。 昔、唄った歌を思い出します。 知らなかったよ 空がこんなに青いとは (「空がこんなに青いとは」より) ところで、空について書かれた詩の中でも、特に…

中原中也の詩「北の海」の悲しさが、なんとも言えない

私が中原中也を知ったのは高校生の頃でした。 読むと、どことなく淋しい感じがしてくるのが、当時の中原中也に対する印象です。 この詩もそうでした。 北の海 海にゐるのは、 あれは人魚ではないのです。 海にゐるのは、 あれは、浪ばかり 曇った北海の空の…

伊東静雄「夕映」のように「小さい祝祭」ができたらいいなぁ

高校生の頃に伊東静雄という詩人を知って好きになりました。 Wikipediaによると 長崎県立大村中学(現 長崎県立大村高等学校)から、旧制佐賀高等学校(現 佐賀大学)を経て京都帝国大学文学部国文科に学んだ。卒業後は公立学校教員(公務員)となり大阪府立…