石川啄木「戯れに母を背負いて・・・」の気持ちがわかるような気がする

石川啄木の短歌に 戯れに母を背負いて そのあまり軽きに泣きて 三歩歩まず というのがある。 かなり有名な短歌なので知ってる人も多いと思う。 ちなみに内容は、 「ふざけて母親を背負ってみたら あまりの軽さに母の老いを感じ涙が出てきて 三歩あるくことも…

「こんなよい月を一人で見て寝る」のはさみしいよね

先日、いつだか忘れたけれど、とても月がきれいな日がありました。 私は気づいていなかったのですが、わざわざ連絡をくれた人がいたのです。連絡をもらったときは、まだ電車の中だったので、降りてから後に、空を見上げながら歩きました。 そうしたら、まあ…

まど・みちお「人間の景色」の地球を見たい

「私は何歳まで生きるだろうか?」 そんなことを考える年齢になってきました。 40歳を過ぎたあたりから、人生の折り返し地点なんだなぁと意識し、有名人が70歳くらいで亡くなると、自分もそれくらいかもしれないと思ったものです。 そんなことを考えてい…

吉野弘「生命は」が、私を励ましてくれる

人はなぜ生きなければいけないのか 命とは何なのか 自分の存在は必要か 若い頃、いろいろ考えたものでした。いや、幾分、年をとった今でもたまには考えたりもします。 そんなことを考えていたあるとき、ふとこの詩が目に留まりました。詩人、吉野弘の「生命…

古今和歌集「世の中に絶えて桜のなかりせば・・・」の気持ちがわかってきたかも

ここ数年で、いろんなところに桜を見に行くようになりました。 最初は近所の桜を見れば満足だったのだけれど、そのうち、いろんなところの桜を見たくなり、インターネットで桜の名所を調べては行くようになりました。 しかし、計画を立てるのが本当に難しい…

万葉集の歌人、大伴家持の孤独「うらうらに照れる春日に・・・」

我が国最古の和歌集「万葉集」。その編集に深く関わったといわれているのが大伴家持です。 万葉集には家持自身の和歌が五百首ほど収録されていますが、その中で、こういうのがあります。 うらうらに 照れる春日に ひばりあがり こころ悲しも ひとりしおもへ…

泉鏡花「外科室」のなかに純愛を見た

最近、小説を読まなくなったので、どんな作品がいいかって聞かれてもこたえることができません。 ただ、以前、知人から、いくつかオススメの作品を紹介してもらいました。 そのうちの一つが泉鏡花『外科室』です。 そもそも、これまで泉鏡花の作品を読んだこ…

八木重吉「犬」のうんこがきっかけで、私は詩を読むようになった

私と詩の出会い、それは八木重吉でした。 高校の国語の授業のときに、詩を書くという課題があって、私は短い詩を書いたのです。 それを読んだ先生が 「八木重吉みたいな詩だなぁ」 と言いました。 八木重吉かぁ・・・ 当時、私は八木重吉を知らなかったので…

春の詩といえば、丸山薫「まんさくの花」ですよね

(まんさくの花 File:Hamamelis japonica4.jpg - Wikimedia Commonsより) もう、春かなと思うと、また寒さがやってくる、 それが冬から春への、季節の変わり目です。 3月になると、さすがにあの厳しい寒さはなくなりますが、 依然として、肌寒い日が続きま…

立原道造は「今は 二月 たつたそれだけ」と言い、私はそれを読んで寂しくなる

「今は2月」 春は確実にやって来ているが、この寒さでは、春の気配すら感じることができません。 カレンダーで「今は2月だ」と思った時、「春はもうすぐやってくるんだよ」とほんのり意識に上ってくる程度。 ただ、この「2月」を意識したときに、きまって…

芥川龍之介『侏儒の言葉』より、「或る幸せ者」について

芥川龍之介といえば、「蜘蛛の糸」とか「羅生門」が有名かな? それぞれが、魅力的なお話で、今読んでも、魅力あるお話ばかりです。 冒頭の画像は岩波文庫版『侏儒の言葉』の表紙ですが、ご存知の人も多いですよね。私は高校生の頃に読んだのですが、とても…

高村光太郎「あなたはだんだんきれいになる」の心を持つ

もう、けっこう昔のことになりますが、都知事選前に石原慎太郎氏が、小池百合子さんに向かって「大年増の厚化粧」と言ったことがありました。 www.j-cast.com このニュースを耳にした多くの人が「何言ってんだ、このオヤジ」と思ったはず。もちろん私も思い…

涼しい風は、万葉歌人、額田王の「君待つと・・・」を思い出させる

8月が終わると、急に涼しい風が吹く日があります。いつの間にか、寝苦しい夜もなくなっていくんですよね。 そうすると、もう秋です。秋は知らぬ間にやって来て、気づけば「涼しい」が「寒い」に変わり冬になります。 さて、そんな秋ですが、秋といえばやっぱ…

万葉集に残された無常の歌「世の中を何に喩へむ・・・」

命、人生、運命・・・、これらのことは、考えても考えてもどうにもならないものですが、それでも考えてしまうものです。 なんで、この世の中に生を受けたのかなぁ? 生きてることに意味があるのかなぁ? 運命には逆らえないよなぁ・・・ ・・・などなど。 そ…

村田沙耶香さん『消滅世界』にかなり衝撃を受けた

『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した村田沙耶香さん。いつか読もうかなぁ・・・って思っていたんですが、どこかのサイトで『消滅世界』という怪しげなタイトルを見つけたので、まずこれを読むことにしました。 ところで、この世界、おかしい。 どこがおかし…

万葉集の恋の歌、笠女郎の片想い

万葉集にはたくさんの恋の歌が収められています。この和歌もそう。 相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼のしりへに 額づくごとし (万葉集巻四 608) これは、万葉集の編者といわれている大伴家持に、笠女郎という女性が送った和歌のひとつです。 「相思はぬ…

立原道造「夏の弔い」は人の淋しさをさらに感じさせる詩だ

立原道造に「夏の弔い」という詩があります。 逝いた私の時たちが 私の心を金にした 傷つかぬやう傷は早く愎るやうにと 昨日と明日との間には ふかい紺靑の溝がひかれて過ぎてゐる 投げて捨てたのは 涙のしみの目立つ小さい紙のきれはしだつた 泡立つ白い波…

中原中也の詩「帰郷」を読むと、自分もつらい気持ちになる

こちらは、私の父が畑で育てたトマトです。 仕事をやめてからも、こうやって趣味があるのはいいことですね。父はとても行動的な人です。 ふだんは、父の住む実家から離れて、私は一人暮らしを満喫しています。一人って淋しいと思われがちですが、年がら年中…

「ふるさとは遠きにありて思ふもの」と室生犀星は言っていますが、どうでしょうか?

この写真は、私の故郷、静岡で暮らしていたときの幼いころの私。 当時住んでいた国鉄官舎の外で撮ったものです。目の前にはSBSという静岡のテレビ局、そして静岡新聞の建物がありました。 とても巨大で、当時東京タワーの次に大きいのがSBSだと信じていたく…

八木重吉の詩「虫」を読み、人生について考えた

秋の夜長は、昔だったら虫の鳴き声なんかを楽しんだことでしょう。 あれ松虫が 鳴いている ちんちろ ちんちろ ちんちろりん あれ鈴虫も 鳴き出した りんりんりんりん りいんりん (童謡「虫のこえ」より) 幼いころ、外でとってきた昆虫を虫かごに入れて、飼…

伊東静雄の「夏の終わり」は、空を行く雲をきれいに描いた詩だ

夏の空。 ものすごい青空。 この世でいちばんきれいな青は、空の青なんじゃないかというくらいですね。 昔、唄った歌を思い出します。 知らなかったよ 空がこんなに青いとは (「空がこんなに青いとは」より) ところで、空について書かれた詩の中でも、特に…

中原中也の詩「北の海」の悲しさが、なんとも言えない

私が中原中也を知ったのは高校生の頃でした。 読むと、どことなく淋しい感じがしてくるのが、当時の中原中也に対する印象です。 この詩もそうでした。 北の海 海にゐるのは、 あれは人魚ではないのです。 海にゐるのは、 あれは、浪ばかり 曇った北海の空の…

伊東静雄「夕映」のように「小さい祝祭」ができたらいいなぁ

高校生の頃に伊東静雄という詩人を知って好きになりました。 Wikipediaによると 長崎県立大村中学(現 長崎県立大村高等学校)から、旧制佐賀高等学校(現 佐賀大学)を経て京都帝国大学文学部国文科に学んだ。卒業後は公立学校教員(公務員)となり大阪府立…

「夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものそ」という万葉集の恋歌が好きだ!

万葉集といえば、国語の授業で 日本最古の和歌集 と習うもので、日本人ならば知らない人はいないくらい有名な作品集です。 とは言っても、中身を知らない人は多いのかな? いや、多いでしょう。 でも、有名なものもたくさnあるので、もしかしたら知っている…

若山牧水「白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ」が好きだ

塾で国語を教えていたときに、若山牧水の短歌がよく登場しました。 ちなみに若山牧水とはWikipediaによれば 1885年(明治18年)8月24日 - 1928年(昭和3年)9月17日)は、戦前日本の歌人。本名・繁(しげる)。 若山牧水 - Wikipedia とのこと。 こちらのウ…